TK@wm1a

オーディオ関連のレビューを適当にしています。

TRN TA1 レビュー 2021/03/12追記。

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TRN TA1 のレビューです。

某イヤホンに似ていると話題になったこのイヤホンですが、何故かAliExpressよりも先にAmazonで販売されていました。今回は4999円にて購入しました。現在はAliExpressでも販売が開始されており、約$30ほどで購入できるようです。

 

 

 

付属品は、ケーブル、イヤーピース(3種類)です。

 

グッドポイント👍

  • 4999円にしては筐体の作りはとても良い。
  • KnowlesのBA搭載。
  • 高音の伸びが良い。
  • 装着感◎

イマイチポイント👊

  • 低域の解像度があと一つ欲しい。
  • スマホで鳴らすには少し厳しい。

 

1. 外観、装着感等

本体色はシルバーのみで、S社のイヤホンにそっくりです。パクリかと思えば、筐体は結構しっかり作られています。金属製でTRNのロゴを隠したらパッと見ではわからないかもしれません…(^_^;)

筐体が耳に触れる部分はあまり多くなく、イヤーピースとケーブルで支えるような装着感です。遮音性は平均的で、少しだけ音漏れはありますが、常識的な音量で使用していればほとんど気にならないレベルだと思います。

今回は低価格機にしてはイヤーピースが豊富です。黒色の通常タイプのイヤーピース、AET07っぽいやつ、フォームタイプです。フォームタイプを除き、S/M/Lが付属するので、大抵の人は耳に合うものがあると思います。AET07っぽいやつは、似ているだけで細かく見ると違います。どちらかと言うと、セリアで売られている低音重視みたいな謳い文句で売られているシリコンイヤーピースに似ていますね。

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2. 音質

高音:☆☆☆☆

中音:☆☆

低音:☆☆

ドライバ構成は、1DD+1BAのシンプルなハイブリッドです。BAドライバにはKnowles製のBAが使われているらしく、他にはFiiOのサブブランドであるJadeAudioのEA3などもKnowles製BAドライバを採用していますが、この価格帯としては珍しいです。

音質は結構良いです。TRNは金属的な高域が強めのドンシャリが多いですが、TA1の高域はそれほど金属を感じません。音は相変わらずの少し高音強めのドンシャリではあります。各帯域をざっくり表すと、高域は解像感高くしっかり伸びる印象、中域は少し凹んでいますが十分、低域は少し粗を感じますが悪くない感じです。

高域はKnowles製のBAが担当しているだけあって、とても華やかで綺麗です。同じTRNのBA8よりも高域は良く感じますね。しっかり伸び、この値段で買えるイヤホンとしては安っぽさがなく、解像感も高いです。刺さりもなく、とても聴きやすいと思います。先日レビューしたKZ DQ6よりも美しい高音を鳴らしてくれます。

中域は1DD+1BAなので少し引っ込んで感じるかと思えば、そこまで不足しているようには感じません。ボーカル曲であってもしっかり聴かせてくれるイヤホンだと思います。

低域は箱出しでは粗が目立ちましたが、しばらく鳴らしているとあまり気にならなくなりました。ある程度エージングが進んだ後では、厚みのあるしっかりした音を鳴らしてくれます。個人的には解像感がもう一つ欲しいところです。重低音はあまり感じられず、少し軽い印象があります。しっかり沈み込むような音では無いので、EDM等には(悪くはないですが)少し合わないかもしれません。

低域についてですが、しばらくしっかり鳴らしてみました。20~30時間しっかり鳴らしてあげるとかなり低域の質も良くなり、重低音もしっかり出るようになりました。EDM等もとても楽しく聴くことができます。かなり楽しいイヤホンですね。よくできていると思います。(2021/03/12追記。)

バランス化&ケーブルも変えてみました。使用したのはcooyinの16芯銀メッキケーブルです。アンバランスでも駆動力不足は感じませんでしたが、バランス化すると低域に感じていた解像感の不足は改善されました。しかし、低域の主張が強くなってしまう分、ボーカルが少し奥に引っ込むような感じもあり、一長一短でした。リケーブルによる変化もそれなりにあるように思います。同じシングルエンドでは、finalのシルバーコートケーブルでも試してみました。この組み合わせは大変素晴らしく、低域の解像感の不足も無くなり、高域の美しさも失われませんでした。ずっと聴いていられるほど良いです。ある程度良いケーブルを合わせてあげれば本領発揮できる印象ですね。ただ、シルバーコートケーブルは新品価格で本体の4~5倍になってしまうのは流石に…(^_^;)。

 

3. 総評

4999円のイヤホンとしては、正直なところHZSOUNDのHeart Mirrorがもう少し頑張れば買えてしまうので、少し微妙な立ち位置です。さらに国内機ではintimeの碧Light、finalのE3000も買える価格帯です。しかし、AliExpressで$30で買えるのであれば、とても良い選択肢であると思います。個人的にはKZ DQ6よりもオススメですが、ケーブルをある程度良いモノを合わせないと本領発揮できないのでトータルコストは高くなるかもしれません。まだ中華イヤホンに手を出したこと無い人は、無難にHeart Mirrorをオススメします。