【備忘録】MAKE1 チューニングに挑戦。
2020年12月、念願のMAKE1を中古にて購入することができました。
デフォルトのままでもかなりお気に入りのイヤホンなのですが、せっかくチューニングができることが目玉のイヤホンなので、より好みの音になるように挑戦してみたいと思います。
一応断っておきますが、僕は別に耳が特別優れているわけでもなく(どちらかといえばバカ耳の部類ですw)あくまで僕の好みを目指す、という趣旨です。
チューニングを行うにあたって、以下のfinal公式のサイトを参考にしました。非常に丁寧に作業手順や、お手本レシピが掲載されていて好感が持てます。
音をいじれる箇所は無限にあると言っても過言ではないほど色々な要因があります。イヤーピース、ケーブル、フィルターの種類や貼り方等…。すべて試すとキリが無いので、今回は
- ケーブルはシルバーコートケーブル(3.5mm)
- イヤーピースはTWS用のEタイプ
- 弄る箇所は音導管と内側ベントのフィルター
のみとします。
まずはデフォルトの音の感想について。
①デフォルト
[音導管]フィルターA-7
[音導管]フィルターB無し
[フロント筐体内側ベント]フィルターC-11
まず聴いて第一に思うのは、音の響きが美しいです。finalのイヤホンは金属筐体が使われていることが多く、その筐体を使うのが本当に上手いメーカーだと思います。音が広がってスッと消えていく感覚は非常に気持ち良く、女性ボーカルは息を呑むほどです。
個人的には、もう少し音に迫力があってもいいかなと思いました。美音系なのでこのままでも良いのですが、もう少し低音が出ていれば…と感じることがあります。また、高音もより伸び、ボーカルを近くに感じられるようにしてみたいです。
よって今回のチューニングの目標は、
- 低音域にもっと迫力を。
- 高音域をもっと伸ばす。
- ついでに女性ボーカルがより美しくなるようにする。
として、挑戦していきます。
ちなみに余談ですが、僕はヨルシカが大好きで、とにかくヨルシカが気持ち良く聴けることを目指してチューニングしたいっていうのが裏の目的だったりします。
②まずは高音UPを狙ってみる。
[音導管]フィルターA-1
[音導管]フィルターB無し
[フロント筐体内側ベント]フィルターC-11
とりあえず音導管で高音MAXを狙ってみました。正直なところ悪くはないですが、かなり高音がキンキン鳴るようになって、刺さりを気にする人は悶絶するレベルです。悪く言えばシャリシャリしてますね。高音を強調した分、やはり低音はより存在感が薄れます。でも結構このキラキラした高音は悪くないので、少しエッジを削るようなイメージでフィルターBで調整してみます。
③高音のエッジを削るイメージで。
[音導管]フィルターA無し
[音導管]フィルターB-6
[フロント筐体内側ベント]フィルターC-11
フィルターA-1はほぼ無いみたいなメッシュ(一応A-1と無しで音は違うようです)なので、 音導管はフィルターB-6のみにしてみました。これも結構悪くない感じです。ですが少し低音が詰まるような感覚というか、密閉感が高すぎるような違和感がします。もう少しフィルターBの密度を減らしてみます。
④フィルターBの密度を減らしてみる。
[音導管]フィルターA-1
[音導管]フィルターB-4
[フロント筐体内側ベント]フィルターC-11
音導管のA-1のみよりかなり聴きやすくなり、高音をキラキラさせたままエッジのみを削った感じにできました。女性ボーカルはダイレクトに届き、非常に気持ち良いです。高音を減らしたことで低音も程よく出るようになり、いい感じになりました。個人的には非常に好みの音になりました。フィルターCはC-11が1番低音が強くなるので、これ以上強くすることはできないですが、必要十分かなと思いました。
※おまけ
⑤店長カスタムを作ってみる。
Twitterで店長カスタムと呼ばれている構成にチューニングしてみます。
今回のレシピはこちら!
— final STORE (@final_store) 2020年8月16日
音導管:A-1、B-3
フロント筐体内側ベント:C-8
お好みのレシピから、更に自分好みに微調整を加えていくと近道🎶
#MAKEチューニング日記 タグで各スタッフ編を随時更新していきます😊
次回はきむ兄📷のMAKE1です!#final_MAKEレシピ #final_STORE pic.twitter.com/6CYwgr11hh
フィルターCを変更しないといけないので、非常に細かい作業が必要ですが評判がとても良いのでチャレンジしてみることにしました。
結果として、大変苦労しました…。C-フィルターを交換するためにドライバホルダーを粘着剤から剥がさないといけないのですが、なかなか上手く剥がれず、糊が筐体側に残ってしまい、細かい場所なので掃除が大変でした。また、交換後にハウジングを閉じてネジを締めるとL側のみ音が出ませんでした。流石に焦りましたが、とりあえずもう一度分解してみるとしっかりドライバからは音が出ています。ここで少し驚いたのですが、ドライバから出ている音って本当に小さい音なんですね。こんな小さい音がハウジングや音導管を通ると、結構しっかり聴こえる音になるんだなあと発見がありました。で、そんなことより音が出ない現象ですが、どうやらネジを締めると音が出なくなります。恐らく内部のケーブルが若干接触してショートしてるのかなぁ…と思って色々弄っていたらなんとか治りました。ハウジングを閉める際は、ケーブルの位置なども気をつけなければならないようです。
店長カスタムの音質なのですが、流石final STOREの店長…素晴らしいです。MAKE1自体、女性ボーカルが美しく響くのですが、更に磨きがかかってますね。高音重視なので、声質によっては刺さりがキツく感じるかもしれませんが、中華イヤホンに慣れている身からするとむしろ心地よいです。低音はデフォルトとあまり変わらない感じで、重低音はあまり出ていないです(ちょっと軽すぎるかも…)。やはりEDMや低音重視の電子音楽などにはMAKE1はあまり向かないです。
でもヨルシカをより良く聴くという目的は達成されました。フィルターCにはもう触りたくないので、とりあえずしばらくは店長カスタムのままにしてみますが、自作のチューニングも自分好みにできたと思います。
まとめ
今回はMAKE1のチューニングにチャレンジしてみました。こうして記録として残しておけば、後で自作チューニングに戻りたくなっても(もうハウジング開けたくないですが…笑)戻ることができるのでこうしてブログに書いてみました。MAKEシリーズはfinal STOREにてまだ在庫がある(2021/01/25時点)ようです。多少の手先の器用さは必要ですが、自分好みの音を追求していく体験は非常に面白かったです。もし興味があってまだ手を出していない人がいれば、ぜひ挑戦してみてほしいです。